皆様、こんばんは。
ハンチングで御座います。
以前、僕が初めてタイ移住を意識したきっかけについて話した。
この記事で出てくるD君との出会いが、その後の僕の海外旅のスタイルを変えた。
普通の観光旅行から海外移住の可能性を探る旅へ。
それからというものサラリーマンとして仕事を続ける傍ら、1週間程度の短い休みを取っては日本より物価が安くて住みやすい街を探し続けた。
韓国、カンボジア、マレーシア、台湾、タイ。
中でもタイの居心地の良さと物価の安さが際立っていた。
バンコクの中心地、サイアム、アソーク、プロンポンではなくちょっとローカルな駅に降りて、駅周辺のソイを一本づつ丁寧に歩いてゆく。
パタヤのビーチロード、セカンドロードではなく、ソイブオッカオやサードロード周辺のソイをゆっくり歩いてみる。
そして気になったアパートがあれば躊躇なく飛び込んでゆき、下手な英語で家賃を聞き部屋を見せてもらう。
「この辺に住んだら、あそこのスーパーを使う事になるだろうな」部屋を見た後は、最寄りのスーパーへ出向き、品揃えと物価を丁寧に見てまわる。
日本で食べてる朝食はトーストとヨーグルトと紅茶なので、まずはその値段を確認する。そしてお米、野菜、肉、果物。
自分が普段日本で買っている食品が、タイでいくら位で買えるのかを、日本での生活をタイで再現したらどれ位の金額で再現出来るのかをひとつ、ひとつ、確認してゆく。
そうやってゆっくり丁寧にスーパーを歩いてまわると、おおよその1ヶ月の食費が見えてくる。
その食費とアパートの家賃を足してみると、僕がタイで暮らした場合の1ヶ月の生活費の全貌が少しづつみえてくる。
そして気が付く。
1ヶ月10万円あれば暮らせる。
しかも日本よりもずっと豊かな生活が出来る。
この事実を発見したとき、僕はめまいを覚えました。
自分の現在地が、タイ移住のスタート地点よりも、ゴール地点に近いのではないかと思えたからです。
なぜなら、僕は2006年からインデックスファンドの毎月積立を続けていたからです。
「1ヶ月10万円なら運用益だけで生活費が賄えるのではないのだろうか」
「遠いと思っていたゴールが、実はすぐ近くにあるのではないのだろうか」
「もしかして、僕はもう一生働かなくて良いのではないだろうか」
「夢だと思っていたタイ移住が本当に実現出来るの?」
そう考えるだけで胸が高鳴り、頭が爆発しそうになりました。
すぐにホテルに戻って、パソコンを開き、自分の支出を記録しておく為に作成したエクセルをじっくり見直しました。
「日本に戻ったら、車を手放し自転車を買い、さらに安いアパートに引っ越す。そしてインデックスファンドの積立額を増額する」
マイホームも、車も、ブランドものの財布も、僕にとってはもう何の価値もなかった。
労働から解放されてタイへ移住するという生き方。
その魅力にはどんな高価な物も色褪せてみえた。