皆様、こんばんは。
ハンチングで御座います。
今年の5月に会社を退職しFIREでタイ移住を目指している。
そんな僕が、初めてタイ移住を意識したきっかけについて今日は話そうかと思う。
タイ旅は2013年から行っていて、最後に行ったのが2020年1月だった。
この間、どれ位タイ旅へ行ったのだろうと振り返ってみたら合計26回行っていた。
行った回数はそれなりに多いのだけど、そうは言ってもサラリーマンが仕事の合間になんとか休みを見つけて来る旅なので、滞在期間はせいぜい1週間程度。
なので、タイ全土を巡ることなんて出来ない。
バンコクとその近郊、パタヤ、チェンマイ、カンチャナブリ、この位だろうか。
最初は普通に観光目的でタイへ来て、初めて来た時はワットポーとか見に行った記憶がある。
僕が、初めてタイ移住を意識したのは2014年の7月。
自身3度目の訪タイだった。
BTSアーリー駅のほど近くにある、カオマンガイ屋で1人ランチを食べていた。お店は屋台に毛が生えた程度の小さな店で、軒先にテーブルが2つ、椅子が4つだけあるこじんまりした店。
そんな小さな店なものだから、後からお客さんが来ると当然のように相席になる。
そこで30代の日本人男性D君と出会った。
聞くところによると、D君は日本の会社を退職し、その後、単身バンコクへ渡って来て現在バンコクで就活中とのこと。バンコクに来たのも就活を始めたのも最近らしい。
当たり前だけど現在無職。そのうえあまり貯えもないようで、お金が底をつくのが先か、就職が決まるのが先かみたいな状況らしい。
その彼の話を聞いているうちに、僕はとても気になることが頭に浮かんできた。
「一体、彼はどこに滞在してるのだろう?」
日本に比べて、バンコクのホテルが安いと言っても長期滞在すればそれなりにかかる。ドミトリーだろうか?ドミトリーなら確かに安い。でも数泊ならまだしも長期滞在、しかも就活をしてることを考えると精神的に中々しんどいだろう。
僕は単刀直入にどこに住んでるの?と質問をぶつけてみた。
その問いに彼は「アパートです。先月出来たばかりの新築です」
と言うではありませんか。
ここで話しは一旦、2日前に遡る。
僕はバンコクの賃貸事情。つまりいくら位でバンコクで部屋が借りれるのかをを知りたくて、バンコクの中心地プロンポンにある日系の不動産屋を訪れていた。
そこで対応してくれた日本人スタッフにこう言われた。
「バンコクは3万バーツ(10万円)位からですね」
こんなに物価が安いタイなのに賃貸はそんなにするのか。。
バンコクにもっと安い物件はないのでしょうか?の問いには。
「無いですね」
とそっけない態度。
その対応になんだかとてもガッカリしてしまい、失意に満ちて不動産屋を後にしたのだった。。。
そして話は今一度、D君に戻る。
D君は月10万もする物件に住んでいるのだろうか。そんな余裕は無い気がするのだけど。
どんなアパートに住んでるの?
と言うとD君は「良かったら来てみますか?」と言った。
おぉ、何だろうこの展開は、僕が今までしてきたタイ観光旅行では、けっして辿り着く事の出来ない。僕の知らないバンコクの深部。
深い森の奥に入ってゆくような、このワクワク感。
カオマンガイを平らげた2人はアーリー駅からBTSに飛び乗り、オンヌット駅というところで降りた。
「この街に住んでます」と彼は言った。
そこには僕の知らないバンコクがあった。
駅にはバンコクにありがちはオシャレなショッピングモールではなく、テスコロータスという庶民的な大型ディスカウントスーパーが繋がっていて、大通を挟んだ反対側には大きな空き地。そこには凄い数の屋台が立ち並んでいた。
2人はスクンビットsoi81というソイをひたすら真っすぐ歩いた。
途中、スコールが降って来て、ずぶ濡れになったことを昨日の事のように覚えている。
「着きました。ここです」
目の前には、真新しい真っ白な8階建てのアパートが建っていた。
部屋は30平米はあるだろうか。純白のタイルの床にベット、ソファー、テレビ、冷蔵庫、エアコンが並ぶ。トイレもシャワーも全てが綺麗だ。
D君はここを1ヶ月だけ借りてる。
「家賃は1万バーツ(3.4万)です」と彼は言った。
ここで僕は彼から色んなことを教えてもらった。
日系の不動産屋は家賃が高い物件しか扱ってない事。
安い物件は自分の足で歩いて見つけること。
無職でも、外国人でも分け隔てなく部屋を貸してくれること。
2か月のデポジットとパスポートだけで部屋が簡単に借りれること。
物件によっては1ヶ月など、短期契約も対応してくれること。
家具家電は備え付けられていて、その日から住むことが出来ること。
「街を歩いていて、気になる物件があったら建物に入って行って直接聞けば良い。言葉は簡単な英語で大丈夫です」
「タイは日本よりずっと簡単に部屋が借りれますよ」
D君はそう優しく教えてくれた。
この日から、僕の旅のスタイルが変わった。
タイ観光旅行から、将来住みたい街探しの旅へと。