FIREでタイ移住

2021年5月長年勤めた会社を40代でアーリーリタイアして大阪移住。大阪とタイの2拠点生活目指してます。

タイのリタイアメントビザ取得への道その3

 

タイのリタイアメントビザ取得への道その1 - FIREでタイ移住

タイのリタイアメントビザ取得への道その2 - FIREでタイ移住

タイのリタイアメントビザを取得する為に400万円をハンドキャリーで大阪からタイの銀行口座へ運ぶ。

バンコクへ向けて関空を飛び立ったエアアジアは順調に航路を進む。

肝心の現金はバックパックに南京錠を括り付けて座席上部の荷物置き場に収納してある。

機内も追加料金を払ってクワイエットゾーンなる前方エリアを確保していたので客も閑散としている。

ここでエアアジアが墜落したら僕の400万円は紙屑になってしまう。いやその前に命がなくなってしまうから400万とか言っている場合じゃないよな。という自分でもよく分からない思考を数回繰り返しているうちに飛行機は午後2時10分定刻通りスワンナプーム国際空港へ無事着陸した。

3ヶ月ぶりに来たスワンナプーム国際空港は以前に比べ明らかに活気を取り戻していた。

前回は待ち時間なしで素通りだった入国審査も10ヶ所程ある窓口にそれぞれ10人ほどの列を成しており少しばかりの待ち時間の後、僕の順番が回ってきた。

『何日滞在するのか?』

タイの入国審査はいつも何も聞かれないことが常なのだが初めて強面の審査官から突然質問が飛んできた。しかもその質問がタイ語だったので肝を冷やした。

辛うじてギーワンという『何日』というタイ語だけ聞き取れたので、恐らく滞在日数を聞いているのだろうと決め込み答えた。

僕が入国する数日前からタイのノービザ滞在日数が30日から45日に伸びたのでその過度期だったからだろうか。

無事に入国審査を抜けカルーセルが回るバゲージエリアに出た。

100万円以上を持って日本を出国する際は日本の空港で税関申告しなければならないことは前回の記事で触れたがタイ入国時も税関申告しなければならない。

ここで貰う申請書がタイでリタイアメントビザを取得する際に必要な書類となる。

『このお金はちゃんと自分が持ってきたお金ですよ』という証拠になるのである。

Customsと書かれた空港の税関を目指す。

さて、タイ人スタッフになんて伝えようか。。

迷った挙句、関空で手渡された税関申告書の控えを見せて『日本円で400万円持ち込みたいのだが』と言うと彼はわかったと大きく頷き『Follow Me』と言って僕を事務所の様な一室へ連れて行ってくれた。

そこには中年の女性職員が座って居て手短に事情を説明すると彼女にとっては毎日やっている業務なのだろう。慣れた様子で1枚の申請書を取り出し記入を求められた。

名前、年齢、性別、職業、タイの電話番号、日本の住所、滞在ホテル、金額、それとお金の使用用途。ここには『VISA -Retirement』と書いた。

時間にすると10分程度であっさり手続きは終了しエアポートレイルリンクにて終点のパヤタイ駅を目指す。ここでBTSに乗り継ぎナナ駅へ向かった。

BTSナナ駅を降りてすぐの所にVASUという比較的レートの良い両替所がある。

両替にVASUを選んだのはBTSを降りてすぐという立地と、大型店舗の為ある程度まとまった現金を持ち込んでも対応してくれるという事、それとタイの両替所は屋外に面している店舗も多いがここは外からは見えない屋内型店舗なので安心感があるという理由だった。

店内に入ると5人程が順番待ちの列を作っていた。

少しの待ち時間の後、自分の順番が回ってくると若い男性スタッフが『いくら両替しますか?』と流暢な日本語で尋ねてきた。VASUには1人だけ日本語を話せるスタッフがいる。

店内を見回すと日本人らしき客は見当たらなかったのだが、例え日本語とはいえ金額を声に出すのは憚れたのでスマホの電卓に『4,000,000』と打ち込み無言で彼にその画面を見せる。すると彼も無言で小さく頷き『こちらへ』と言い店舗の奥にある個室へ案内された。

ここでバックパックから400万円の札束を引っ張り出し机に乗せた。気になるレートは1万円=2590バーツ。つまり400万円は1,036,000バーツになる。円安だが仕方ない。お互いこのレートで換金することを確認。

すると彼は手際よく日本円の札束を、札束を数える機械にかける。凄い勢いで枚数がカウントされてゆき100という数字でピタリと止まる。『99で止まったらどうしよう』という僕の心配をよそに気持ち良く数字は100で止まる。それを4回繰り返した。

『ちょっと待っていて下さい』彼がそう言い残し待つこと10分。真新しい1000バーツ札を1000枚を一括りにした見たこともない様な巨大な札束を持って戻ってきた。これで100万バーツ。

札束を高さ。。で表現するのはかなり違和感があるが、高さにして20cm位はあるだろうか。その札束1つと残りの36,000バーツ。都合1万円400枚が1000バーツ1036枚に化けた。

400万円持ってくるだけでも緊張したのだが、札束のボリュームが一気に2、5倍に膨れた。彼はその札束をファーストフードでお持ち帰りする時に入れる茶色い紙袋に入れ『マクドナルド!』と一言ジョークを言い放ち笑顔で渡してくれた。

これには僕も思わず噴き出してしまう。受け取ったそのマクドナルドを慎重にバックパックに詰め込み止め口に南京錠で固く錠をした。

彼に礼を言いVASUを出て銀行へ向かう。VASUの目の前にはスクンビット通りがある。その通りを走るタクシーに飛び乗ろうかとも思ったが、VASUの個室という人目に付かぬ場所で換金し、その上バックパックに錠もしていてそのバックパックの重量も7キロ程あり体にベルトで括り付けている。これで持っていかれる危険性はまず無いと判断しBTSにてナナ駅から2駅先のプロンポン駅まで移動し、駅直結のエムクオーティエというショッピングモールへ向かった。

実はこの日の為に3ヶ月前に30万円程であったが同様のルートで移動換金していた。言わば予行練習済みのルートである。

BTSプロンポン駅で降りクルンシー銀行エムクオーティエ支店へ。100万バーツ程入金したい旨を伝える。

すると銀行員は抑揚のない声で『そうですか』と言い、100万バーツという金額は銀行員にとっては日常的に扱っている範疇の金額のようで至って冷静。妙な昂揚感を発露しながら入店してきたこちらが恥ずかしくなる想いである。

無事に入金を済ませ通帳には残高100万バーツの記帳がなされた。ここで昨日大阪の郵便局を出てからずっと肩に乗っかっていた重荷が一気に無くなり心底ホッとした。

タイのリタイアメントビザを取得してきた先輩方もほぼ例外なくこの道のりを1度歩んできたのかと思うと尊敬の念を抱かざるおえない。

今後はリタイアメントビザの申請が待っているわけだが、それについてはまた時期が来たら書いてゆこうかと思っている。