イタリア旅行7日目。
なんとか。
なんとかポンペイにたどり着いた。
ポンペイとは今から2000年前の西暦79年、ヴェスヴィオ火山が大噴火を起こし、火砕流に飲み込まれ街は全滅。
当時1万人と推測されるポンペイと言う古代都市が一夜にして消滅した都市だ。
街は深く火山灰に覆われてしまい、その後およそ1700年の時を経て偶然にも地下に眠る街が発見され、時が止まったままの古代都市が突如出現したのだ。
皮肉にも火山灰によって街が覆われてたので、雨風による風化から逃れることとなり、その結果2000年前の街並みがそのまま残っている。
入口を抜け一歩足を踏み込んだ瞬間。
圧倒された。
街の規模の大きさ。
そしてその街並み。
自分がタイムマシーンに乗って2000年前の時代に来てしまったかのような錯覚を覚えた。
街内の石作りの道路。
当時は馬車が走っていたのだろう。
馬車道と歩道に区分けされ、何万回も馬車が行き来したのだろうか、石道が車輪で削られたのだろう。
2000年前の車輪の跡がくっきり残っていた。
そして石で作られてる馬車道をよく見ると、時折、白い石が混じっている。
この白い石は、夜になると月光に反射し、今でいう街灯の役目を果たしてしたそうだ。
もしこれからイタリア旅行を考えている人がいたならば是非ポンペイを訪れて欲しい。
ローマのコロッセオより遥かに感動するから。
ポンペイの街を散策途中、30人位の日本人の団体客が居た。
きっと仕事を定年退職されたであろう老夫婦やマダムの中の1人に写真を撮って欲しいとお願いした。
ハンチング
すみません、写真お願いしても宜しいでしょうか?
マダム
えっ?あなた日本人?
ハンチング
あっ、はい。
マダム
一人でここまで来たの?
ハンチング
え、えぇ、ま、まぁ。。
マダム
んっまぁー、凄い!!
ちょっと、奥さんこの人、日本人、一人でここまで来たんだって!!
ざわつく団体客一行。
あたかもスマートにここまでたどり着いた人。
みたいな扱いをされ、「いやぁ、まぁ」などと曖昧な返事に終始。
逃げる様にその場を後にした。
こうして私のポンペイへの小さな冒険は終了した。
この帰り道で大きなミスをしでかす事も知らないままに。
つづく。