不動産屋の社長から連絡が入った。
「内覧希望者が現れた」と言う連絡だった。
自宅を売りに出して実に3ヶ月目。待ちに待った初の内覧希望者だ。
その内覧希望者とはまだ子供が居ないご夫婦、旦那さんは某大手自動車会社の工場で交代勤務されてる。
なんでも旦那さんは仕事が忙しいらしく家を購入すると言う、言わば人生における一大行事をほぼ奥さんに丸投げ状態と言う、私からするとにわかに信じがたいご夫婦だった。
内覧を終えその日の内に社長から連絡があった。
社長 当初の予定通り2600万円からスタートし2300万円で落とす方向で。
たくま 行けそうですか?2300万円で厳しいなら早めに教えて欲しい。多少の値下げには応じます。何よりこのチャンスを逃したくないです。
社長 悪くない印象です。親とも相談したいと仰ってましたが、早めに決断させるようにします。「他にも購入希望者が居る」と言っておいたので。
たくま 他にも希望者居るんですか?!
社長 今のところいません。
たくま (絶句)
不安は依然消えないが、今後の交渉は社長に一任することにして何か変化があったら連絡をして貰うことにした。
こうして社長vs奥様の価格交渉が幕を切って落とされたのだった。
●資産と借金、2006年34歳
貯金 700万
借金 2300万
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