インデックス投資でアーリーリタイア

2021年長年勤めた会社を40代でアーリーリタイア。大阪を拠点によしもとお笑いライブ観覧と阪神タイガース応援と旅中心ライフ。インデックス投資歴18年目。

築28年、仙台駅徒歩5分、価格790万也

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築28年、仙台駅徒歩5分、価格790万也。

思わず2度見してしまった。

あまりにも安すぎると思ったからだ。

居ても立っても居られない。

翌日仙台へ飛んだ。

仙台駅の北側、花京院という地に建つその物件を初めて目にした。

外観を見るに特に外壁のヒビ割れ等の分かりやすいマイナスポイントも見つからず築28年という事を考えればまあ悪くないように見える。

すぐ近くにはコンビニもあり『仙台駅徒歩5分』との触れ込みだったが、実際に歩いてみると3分程度で着いたので驚いた。

尤も好ましくない点もあるにはある。

駅から近いだけに建物がJRの線路と東北新幹線に面していて、ベランダもそちら向きとなっている。そのため将来ベランダからの視界を遮る物件が新築される可能性はほぼないという利点もあると言えるのだが、正直なところ電車と新幹線の走行音は気にならないと言えば嘘になる。

1K と言う部屋の狭さ、それと自分が一番望んでいる最上階ではない点も分かっているが気になる点ではある。

ただ圧倒的な安さがそれらの不安を吹き飛ばしてくれるような気がした。

しばしその場で熟考の後『えいやっ』と気合を入れてその物件を扱っている仙台の大手不動産屋へ電話を入れた。

『その物件ですがすでに他に問い合わせがありまして交渉中なのですが、、』

と受話器越しに申し訳なさそうな声が響く。

ただ聞けば、まだ本決まりではなく大阪の業者とやらが値引き交渉中だと言う。

とりあえず不動産屋の店舗へ赴き話を聞くことに。

現れたのはパリッとした背広を羽織ったいかにも新卒風の爽やかな風貌の若手社員だった。

マニュアルなのかここでも賃貸不動産屋同様に住所や氏名を紙に書かされ、やはり職業を書き込む欄があった。

現金一括購入ならば、職業欄はなんと書いても問題ないとは思ったが賃貸借りる際に『無職』と名乗って痛い目を何度か見た記憶が頭を過り安全策でいつもの様に『個人投資家』と書いた。

物件の内見も可能とのことで一緒に彼が運転する車にて現地へ。

道中『個人投資家さんで投資の収益だけで暮らしているなんて凄い』とリップサービスなのか本音なのか判断の付かぬ事を言ってくる。

それと思わぬ質問も飛んできた。

『あのー、僕投資全くわからないのですがNISAってやった方が良いのでしょうか?』

その質問に対する答えは『NISAはやった方がいい』しかない。

この彼が20代前半からNISAで毎月積立をはじめたなら劇的に人生は豊かになるだろう。

ただ一体NISAを始めるのに何をどうしたら良いのかさえ分からぬ様子で、最初だけでもなんとかご教授願えないかと言う。

それは構わぬが、しかしどうやって始めかたを伝えようかと迷っていると『このSMSは社内で自分しか見れない設定になっているので業務以外の話をしてもらっても大丈夫です』とやけに小声で言ってくるのである。

『このSMSでNISAのやり方を教えてください』これには彼の本気度を感じたので、ではこの物件の話が落ち着いたらSMSを通じて伝えると言った。

物件に到着。

内見はいつだって高揚感を掻き立てる。

部屋に入ると確かに築28年風状の雰囲気は歪めない。

ただもし購入する運びとなれば気になる箇所はリフォームするつもりなのであまり気にならなかった。

JRの走行音はうるさかったがサッシを2重窓にすることでなんとかなるのではないかと思えた。

新幹線に関しては内見中には走ってこなかったので、その騒音具合を確認出来なかった。

内見を終え店舗へ戻る。

店舗奥の重厚な作りの一室に通されそこでもう一度物件の詳しい説明がなされた。

一番驚いたのがこの物件が東日本大震災で『半壊認定』されていると言う事だった。

外観、部屋の中、共有部、隈なく確認したが素人目にはそんな痕跡は全く感じられぬ。

『当時地震保険を適用させるために少し大袈裟に半壊と謳ってる物件が仙台には多いんです。実際に今も入居者は普通に暮らしてますし住む分には問題ありません』

そういうものなのか。

そういえば交渉中とかいう大阪の業者。

彼らは一体どれくらいの金額で交渉中なのか。

相手側の詳しい金額は濁されたが100万以上の値下げを求めているという。

その為、部屋のオーナーもまだ決めかねているとのことで『お客様のご予算次第では交渉の余地はあるかと思います』と言うのである。

諸所の問題はまあ多少あるとはいえこの築年数とこの立地で600万円台で交渉するとはさすが大阪の業者というのが率直な感想である。

『750万位でも十分交渉のテーブルに乗るかと思われますが如何なされますか?』

その問いに天井を見上げしばし考え込むのだった。