FIREでタイ移住

2021年5月長年勤めた会社を退職して大阪移住。大阪とタイの2拠点生活目指してます。

僕が一番愛した作家、西村賢太氏のご冥福をお祈りいたします

 

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収録されている『けがれなき酒のへど』が彼のデビュー作

皆様、こんにちは。

ハンチングで御座います。

僕の一番愛した作家、西村賢太氏が亡くなった。

その報が届いたのは昨日の夕方。

西村氏が亡くなったと言う報を聞いてから、頭が真っ白になり何も手に付かぬ有様になってしまった。

一晩明けて少し気持ちが落ち着いて来たので記事を書いている。

彼を知ったのは2011年に「苦役列車」で芥川賞を受賞した時で記者から「受賞した瞬間はどこにいらっしゃったのか?」という質問に「家に居たのですが、そろそろ風〇行こうかと思ってました」という受賞会見を見て面白そうな人だなと思ったのがきっかけだった。

↓その時の模様。


www.youtube.com

彼の作品は私小説といって、自分の人生で本当に起こったことを題材にして書いている。

なのでどの小説を取っても、主人公は常に西村賢太自身なのである。

絵空事や空想ではなく事実を題材にしてる。

では小説の源にもなる彼はどんな人生を送ったかと言うと。

Wikipediaより抜粋

運送業者の家庭に生まれる。
1978年秋、実父が強盗強姦事件を起こして逮捕され、刑務所に収監される。
このため両親が離婚し、3歳上の姉と共に母子家庭で育つ。
中学卒業後は進学せず、実家を飛び出して
港湾荷役や酒屋の小僧などの肉体労働で生計を立てていたが、
オリンポスの果実が代表作の田中英光の生涯を知ってから私小説に傾倒。
西村賢太自身も暴行傷害事件で二度逮捕され、東京地裁で罰金刑を受ける。

 

父が強姦罪で刑務所行き。

西村賢太も暴行傷害事件を2度起こして罰金刑を受けている。

実生活でも労働が大の苦手で働きたくない。

それにもかかわらず買淫だけはやめられず、結句、僅か1万円程度の家賃を踏み倒す。

「買淫するお金はあっても家賃を払うお金無し」というゴミっぷりなのである。

このあまりにもダメすぎる日常を赤裸々に小説にしているものだから、面白いに決まっている。

あまりにも酷すぎて読んでいるとドン引きしそうになると思わせておいて、彼の文章は所々にユーモアが散りばめられている。

こんなに酷い話なはずに思わず、ドッと噴き出してしまう場面も多く、彼の文章の魔力にグングン引き込まれて行くのである。

 

僕は会社員時代の最終盤はストレスで精神的に追い込まれていて会社へ行くのが凄く辛かったのだけれど、西村賢太の私小説を読むと「俺よりもダメな人間がいる」と思えて心が救われたというか彼の作品が僕自身の精神的な支えになっていたところがあった。

だからこそ今、仕事が辛くて仕方がないと言う男性の方には是非読んで貰いたい。

女性の方には、、、どうかな。

知り合いの女性が読んで「西村賢太最低すぎる」とご意見を頂いたことがあるので人を選ぶかもしれないが、男として最低な恥部をさらけ出しつづける西村賢太の小説。

男性は面白いと思えるだろう。

では、初めにどの作品を読んだら良いのか?

彼の代表作としては芥川賞を受賞した「苦役列車」が有名なのだけれど、彼の作品を全部読んでいる僕がお勧めしたい小説は他にある。

もっと面白い作品がある。

暗渠の宿に収録されている「けがれなき酒のへど」

これこそ彼の作家としてのデビュー作であり、僕が一番お勧めする作品となる。

この作品について西村賢太が雑誌のインタビューに答えている。

このインタビューを読めば「けがれなき酒のへど」の雰囲気は伝わると思う。

 

長い風俗歴の中で忘れられない女のコを一人挙げるとしたら?

西村:31歳のとき、地方のホテヘルでお相手してもらった女のコですね。顔がドンピシャ、ボクのタイプ。でも、プレイ中に借金の相談を受け、90万円ほど肩代わりしてあげたら、その後、……という体験談をそのまま『けがれなき酒のへど』という作品に投影し、同人誌に発表したら、予想外の評価を受けて『文學界』に転載されたんです。これがボクのデビュー作にもなりました。デビューのきっかけを与えてくれたという意味でも、そのとき出逢った〝ふざけたホテヘル嬢〟は忘れられませんね。

 

暗渠の宿に収録されている「けがれなき酒のへど」めちゃくちゃ面白いので是非読んで欲しい。

またこのインタビューでは傷害罪で10日間警察にお世話になった時のエピソードも書かれている。

ステキな風俗談ですね。最後に、巷では20代・男性の“風俗離れ”が進んでいるなんて言われています。そんな若者に言いたいことはありますか?

西村:今どきのコは風俗に行かなくなっているんですね……。話が少し逸れますが、ボク、これまで何度か警察のご厄介になっているんですよ。最後に捕まったのが29歳のとき。20代の頃は毎日センズリこいてたんですが、そのときは10日間留置されて〝オナ禁〟を強いられたんですよ。そこを何とかこらえて出所すると、もう風俗に行きたくて行きたくて仕方がなかった。でも、店まで行く時間がガマンできなくて、結局、自分で抜いたんです。

――何の話ですか(笑)

 

参考記事

【新春インタビュー】芥川賞作家・西村賢太「僕は“仕方がない”から風俗に行っているんです」 (2014年1月3日) - エキサイトニュース

 

もうこんなん笑うしかないわ。

この傷害罪で警察に捕まった時の一部始終が赤裸々に書かれているのが「二度はゆけぬ町の地図」に収録されている「春は青いバスに乗って」である。

また同じく収録されている「腋臭風呂」は爆笑必死の短編小説である。

 

僕がお勧めしたい小説はこの2つである。

彼の作品は自分の心の中の心理描写が抜群で、実際の出来事を題材にしてるからリアリティーと勢いが桁違いの迫力を生む。

 

あんまりバラしたくはなかったのだけれど、気付いている方もいるかもしれない。

僕が書く文章は西村賢太から影響を受けているところがある。

彼の言葉遣いであったり、文章に心理描写を投影するであったり、彼の私小説から影響を受けて文章を書いているのである。

 

これから彼の新しい作品を見る事が出来ないのは寂しいけれど、西村賢太の作品が多くの人に読まれることを願いつつ哀悼の意を捧げたい。

西村賢太さん。

ありがとう。

 

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