皆様、こんにちは。
ハンチングで御座います。
杵築市のアパートの審査が通過したという吉報が届いたのは内覧した翌日、福岡の大濠公園を散策しているときだった。
浮かれ気分で公園を後にして天神へ赴きそこで入ったミスタードーナッツでホットコーヒーをすすりながら「引っ越し業者決めないと」と思い立った。
善は急げである。
以前、今も住んでいる市内で賃料5万円のアパートから賃料3万のアパートへ引っ越しした時は、某大手引っ越し業者に電話で見積もりを取って貰ったときは「ご予算はお幾らですか?」から始まり最終的には「6万円になります」なぞと、たかだか6キロかそこらの移動距離にも関わらずふざけた金額を聞きもした。
そもそもご予算って何だ?
車を買うならいざ知らず、引っ越しに予算なんてない。
こっちは相場も分からず雲をも掴むような塩梅で電話をしているのだ。
安い所に決めるに決まってるだろ。と言う怒りにも似た気持ちも当時は沸き起こって来たものだ。
結局この時は赤帽(短距離引っ越しは赤帽が最安の場合が多い)に1万円でやって貰ったのだが、この引っ越し業者という商売は、客が相場を知らぬ事を良いことに、ありえぬ価格を吹っ掛けてくるグレーな業種という警戒感も、はなから持ち合わせても居た。
さて今回はどうするか。
引っ越しなどそうそうやるものでもないし、名古屋界隈から大分までのかなりの距離を伴う引っ越し相場など全く想像も出来ぬ、しかしながらぼったくられるわけにも行かぬのだ。
どうしたら良いか考えた結果、引っ越し侍なる比較サイトに申し込んでみた。
そうやって登録すると、ものの1分経つか経たぬかした辺りから、引っ越し業者4社から立て続けに電話を受ける形となり、ミスタードーナツでちょっとのんびりしようかと思ってたのだが、やたら慌ただしい形にもなり結句、天神をろくに楽しむこともままならぬ展開になった。
そこで各社から出て来たの引っ越し価格が以下である(全て税込み価格)
A社 12~15万
B社 11.5万
C社 9万
D社 12万
電話越しに口頭で荷物を告げて見積もりを取る形である。
ここでもやはり「引っ越しのご予算はどれ位でお考えですか?」というふざけた質問が飛んできたが「予算は無い、一番最安の所に決める」と用意の答を告げた。
A社、B社へ対して、C社が9万を提示していることを告げると「うちは10万以下は無理です.....」と消え入りそうな声で言う。
どうやっても11万位が最安でそれ以上は無理なので、それであれば他社さんで決めて貰って構わないと言うのだ。
ここへ来てようやく相場のようなものが見えても来る。
相場は11万位で、あとはそこから先の交渉でどこまで粘れるかである。
ここで交渉相手をC社へ絞り、引っ越しは日程によっても多少金額に差が出たりもするので「一番最安の日程で見積もりを取り直してくれ」と願い出たところ9万からさらに下がり「8.25万」という金額提示があり「もうこれ以上は無理です...」という受話器越しに本心めいた声も聞こえて来たので、そこで決める事にした。
新居が決まり、引っ越しも決まった。
労働の街に別れを告げる日が刻々と近づいて来ている。
もうすぐ始まろうとしている九州での新生活。
僕はそこでどんな景色をみることになるのだろうか。