イタリア旅行6日目。
一日の観光を終えフィレンツェ駅へ向かう。
ユーロスターでローマへ戻るのだ。
いつもの様に自動券売機で切符を買う。
イタリアに来た当初は慎重にボタンを1つ1つ確認しながら操作していたのだが、この頃には操作にもだいぶ慣れて来ていた。
ポンポンポンとテンポ良くボタンを押していると、最後のクレジットカードの暗証番号を押すタイミングを少しだけ早く押してしまった。
エラーが表示されてレシートだけが出てきた。
『エラーコード47、0ユーロ』
良かった。
課金されてない。
もう一度最初から操作する。今度は慎重に間違い無くゆっくりボタンを押した。
なのに。
チケットが出てこない。
そしてまたもやレシートだけ出てきた。
『STORNO 45ユーロ』
うそー!
課金されてる(っぽい)
こ、これは困った。
もう一度券売機変えて一からやり直せば切符自体は買えるだろう。
だが45ユーロは日本円で約5000円ちょっとだ。
諦めるには若干痛い金額だ。
これは窓口に行って、事の成り行きを説明してお金を返して貰わないといけない。
しかしながら、私はイタリア語はおろか英語もほぼ話せない。この状況を説明出来るだろうか?
えぇーぃ!!!!!
当たって砕けろだ。
私は窓口に向かった。
めちゃくちゃ混んでる窓口。
20分近く待ってようやく私の番になった。
ハンチング
セルフマシーンで45ユーロ払ったのにノーチケットだ!!
レシート片手に必死の形相で訴える。
正直本当に45ユーロ課金されてるのか半信半疑だった。
だがもう完全に『払ったのにチケット出てこない』と言う事にして必死の訴え。
駅員
OK、待ってて。
そう言って窓口奥に消えて行った。10分以上待っただろうか。
ようやく帰って来た駅員は私に言った。
駅員
セルフマシーンの隣の女性の所へ行って。
おっ、なんだすでに話が付いてるのかな?
私はその女性の所へ行って笑顔でレシートを見せる。
すると女性は首を傾げて私を見ている。
どうやら全然話が伝わって無い臭い。
さすがイタリアだ。
もう一度、1から説明する私。
すると女性はこう私に言った。
女性
STORNO!!
女性
No pay、No pay、STORNO!!
私は彼女が言っているSTORNO(ストールノ)と言う単語の意味が分からなかった。
ただNo payと言ってるし『買い直すのか?』と聞くと『Yes』と言ってる。
なんとなく不安な気持ちになりながらも私は券売機で切符を買い直してローマ行きのユーロスターに乗り込んだ。
それにしてもSTORNOの意味が知りたい。。。
つづく。