5月13日(金)
イタリア旅行4日目。
今日からいよいよローマ観光だ。
そしてローマパスの登場である。
これは3日間ローマのバス、トラム、地下鉄乗り放題。コロッセオ等の観光名所2ヶ所まで無料で入れてさらに列に並ばず優先入場まで出来てしまうと言う優れものだ。25ユーロ(3000円)
今回の旅でイタリアを選んだ理由として一つはサッカー観戦。
そしてもう一つは私が17年前に見た映画に感銘を受けたからだ。
その映画の名は。
『ローマの休日』
アン王女演じるオードリーヘップバーンとローマの街に憧れ、いつか映画の舞台になったローマに行ってみたい。
ずっと前からそう思っていた。
朝10時ホテルを出てまず向かうのはコロッセオだ。
ローマテルミニ駅から地下鉄B線に乗りコロッセオ駅を目指す。
事前に日本で調べてきた情報によると、ローマの地下鉄はスリ集団が多く、中でも観光客がよく利用するローマテルミニーコロッセオ間がもっとも注意が必要と書いてあった。
私は貴重品はすべてシークレットベストに入れていたし、ズボンのポケットも空にして一応警戒して乗車する。
でもイタリア初日の様に必要以上にビビりながら行動する事はすでになくなっていた。
『もしスリ集団に囲まれたら、思いっきり体当たりして逃げればいいや』
ミラノで夜中に迷子になりかけたり、深夜の地下鉄に乗ったり、この3日間で色んな厳しい状況を経験してある程度、度胸も付いてきてたしイタリアに慣れてきてたのもあると思う。
だが、そんな事を言いつつも。
地下鉄に乗る時は端っこの空いてる車両に乗るようにしてた。
根はチキンなのだ。
何事もなくコロッセオに到着。
駅を出ると本当、目の前にコロッセオ。
思わず息を呑んだ。
コロッセオには入場待ちの長蛇の列が出来ていたが私はローマパスのおかげで優先的に入場出来た。
初めて見るコロッセオ、日本では見る事が出来ない2000年も前の建造物に歴史好きの私はめちゃくちゃ興奮してしまった。
基本的にコロッセオ内には何があるわけではない。見て廻るだけなのだが。
余りに興奮してコロッセオ内に2時間も居た。
その後、古代ローマの都であったフォロロマーノ。
カンピドリオ広場。
マルチェッロ劇場跡。
真実の口で有名な、サンタマリアインコスメディン教会。
Vエマヌエーレ2世記念堂。
トレヴィの泉。
スペイン広場とスペイン階段。
マルグッタ通り51番(グレゴリーペック演じる新聞記者の住居があった場所)
ポポロ広場。
以上の観光名所を一日かけてすべて徒歩で見て歩いた。
途中、かなり疲れて足が棒の様になりかけたが、なんとか歩ききった。
トレヴィの泉ではまたもやジェラートを食す。
イタリアのジェラートは本当に美味しい。
今回はバニラとストロベリーを頼んだが苺の果肉がしっかり入っていて美味しい。
帰り際に店員のおじさんが私に声をかけた。
おじさん
ジャポネーゼ?!
ハンチング
Si(そう)
おじさん
ありがとうございます。よいお年を~。
今は5月だったがとりあえず笑っておいた。
スペイン階段の近くでは老舗のカフェを発見した。
1760年創業の『カフェグレコ』
店内を覗くとなにやら壁に絵画が飾られていたり高級感たっぷりなカフェだ。
恐る恐る入店。
メニューに目をやると『カプチーノ=8ユーロ』と書いてあった。
日本円にして約1000円だ。
高い!!
迷った。
どーしよう。
近くに居た店員に改めて値段を聞いた。
店員
テーブル8ユーロ、スタンディング2ユーロ。
もちろんスタンディングでOKだ。
イタリアと日本のカフェの一番の違い。
それは立ち飲みと座って飲むとでは、値段が違うと言う事。
なにしろ座ると3~5倍位の値段になる。
よって貧乏旅行のわたくしはこの旅の間ずっと。
オールスタンディングだった。
イタリアのカフェは日本と若干違うのが注文の流れだ。
まずレジに行って注文してお金を払いレシートをもらう。
そのレシートを持ってバリスタの所に行き渡すとそこでカフェを作ってくれるのだ。
そして出てきたカプチーノが絶品だった。
日本のカプチーノとは何かが違った。
スチームはまろやかで味自体も濃くてしっかりしていた。
今夜の夕食はピザにしよう。
スペイン広場近くのレストランに入店。
マルゲリータ、モッツアレラチーズ。7.5ユーロ(900円)
オレンジソーダ。3.5ユーロ(420円)を注文。
しばらく待っていると注文の品がやって来た。
白い皿からはみ出さんばかりの大きなピザ。
って言うか。
皿から完全にはみだしてる。
絶対に食べきれないと確信したハンチング君。
ピザ見た時点で戦意喪失。
6割程食べてギブアップした。
しかしながら他のテーブルを見るとイタリア人の女性が余裕で私と同じサイズのピザを食べている。
しかもピザだけじゃなくサイドメニューまで食べている。
一体この人達の胃袋はどうなってるんだろ?
時間はすでに21時を廻っていた。
さてそろそろホテルに戻ろうか。
そう思いホテルへ向かった。
このまま平穏にローマ観光初日を終える。
はずだった。
この後まさかあんな事に巻き込まれるとはこの時点で知る由もなかった。。。
つづく。