離婚する事になった。
30歳で結婚、32歳で夢のマイホームを手に入れた。傍目から見れば順調そのものの人生だったかもしれない。
人生最大の挫折。
そして大きな問題として残ったのはマイホームと借金、つまり住宅ローンだ。その残金は2300万円。
家族を失い借金だけが残った。私は決断を迫られていた。この家に住み続けるのか、それとも売却するのかだ。どちらを選択しても大きな不安から逃れられそうもなかった。
住み続けた場合
住宅ローンや固定資産税、将来かかるであろう維持費用等を考慮すると1年で約120万程かかる。毎月10万円だ。
これを定年退職するまで一人で払い続けなければいけない。
また将来もし再婚出来たとして、その女性は、俺が前妻と一緒に住んでたこの家では気持ちよく暮らせないのではないのか。
もし会社でリストラや倒産があればとても払いきれる金額ではない。
将来転勤になったらどうするのか。住宅ローンと賃貸の2重生活になってしまう。
自宅売却の場合
新築の一戸建て2400万円で買った。そして今現在住宅ローン、その残金は2300万円。
果たして買い手はつくのだろうか。都会ならいざ知らず、ここはそもそも人口が少ない田舎、家を買いたいと言う人自体が圧倒的に少ない。
その場合、こちらの足元を見られ買い手有利に交渉が進み、クソみたいな価格まで買いたたかれるのではないか。
そうなると家を失った上に借金だけが残る。
その借金が一体いくらになるのか現時点で全く予想が付かない事が俺を余計に不安にさせた。
悩みになやんだ結果、1つの決断を下した。
自宅を売却する。
俺はその旨を伝えるべく住宅ローンを借りているK銀行へ向かうのだった。
●借金、2006年34歳
借金 2300万
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